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「夏祭りの夜の夢」制作ブログ このブログはフリーゲーム「夏祭りの夜の夢」の制作過程を綴るものです。

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第一回 夏祭りの夜の夢制作秘話「原案について」

 この記事は「夏祭りの夜の夢」の舞台裏を、インタビューという形式の読み物に起こしたものです。
 あくまでもお楽しみ要素の一つですので気楽にお楽しみください。


Q1 夏祭りの夜の夢という作品はどこから始まった?

星影「高校時代の部誌に書いた5000字程度の小説が始まりです。当時、私が所属していた文芸部ではお題に沿った小説を部員全員で書いて部誌に載せるという活動を行っていて、その第一回のテーマが「夏祭り」でした」

星影「なので、それとシェイクスピア喜劇「夏の夜の夢」を元ネタにタイトルを考えました。タイトル先行で、何を書くかは決まってなかったです。夏祭り、夜、化かす、あたりが初期のイメージキーワードとしてはありました。元ネタの喜劇とはかけ離れた作品になりましたが、これがなければまったく違う作品になっていたでしょう」

Q2 初期「夏夢」と2012年に制作した「夏夢」の違いはありますか?

 *2012年「夏夢」……星影が夏のインテにて発行した同人誌版。以後2012年版とする。

星影「最初の質問で述べたとおり、当時は5000字くらいで全体的に内容が駆け足で薄味でした。そしてなにより、来栖というキャラは存在せず、その位置は名もない怪しいコートの男性が担っていました。
来栖は書き直しするにあたっての一番の追加要素です。
初期の頃は文章配分や技術力が無く、足りない要素が多い作品でした。ネタとしては気に入っていましたが、今と比べるととても不完全な作品ですね」

山田「2012年版で、キャラクターデザインと表紙を任されました。
テーマや雰囲気、「夏」という季節がストライクだったので、楽しく描かせていただきました。
当時は当たり前だけどキャラクターとの距離が遠かったので、掴むまでに時間がかかりました」


Q3 ゲームを作る際に変えた内容はありますか?

星影「2012年版と基本はほぼ同じです。変更点はルート分岐分でしょうか。ゲーム化というとこでゲーム性を追加しよう、とあれこれ考えました。結果的に2012年版よりも内容は掘り下げられたとは思います」

山田「約2年前に手がけたグラフィックということで、技術的にも個人的にも、原型を活かしつつリメイクはしたかった。
そこは許可をもらって、過去にOKがでたデザインをほぼ残しつつ、今の山田が思う彼らを描きました」


Q4 一番気に入っている時期の「夏夢」はどれですか?

星影「ゲーム版ですね(即答)。今まで書いてきて一番納得のいかなかったシーンがラストの隆二が加奈子を説得するシーンなんです」


星影「書きながらもこれでほだされはしないだろう、普通は。という気持ちがずっとあって、けれど他にいい雰囲気に書ける自信がなかったのでゲームでいうGOODENDのようなやり取りで完成校としてました」

星影「ゲーム版で追加されたIFENDの説得シーンの方は来栖の影響を受けている状態なので、かなり説得性があって個人的に一番納得しています。IFルートの説得シーンを書いている間は内心上手くいって小躍りしてました。原稿ハイな状態です」

星影「ほかにもヤンデレシーン(BADルートの説得シーン)などを追加したおかげで展開に幅が産まれたかな、と。このあたりは完全に趣味で追加されたシーンなので書いててすごく楽しかったです」

山田「ゲーム版(即答)
星影が言うように、ルート分岐がかなりゲームとしても映えたし、テンポも良いのでかなり気に入っています。
ちょっとした事情で、2012年版の小説で挿絵を入れることが出来なかったので、今回ゲームでスチルをたくさんかけてリベンジは出来たかと」

Q5 2012年版では、ちょっとした事情(二回目)で、本文が無いまま簡単な設定のみを伝えられた状態でのキャラクターデザインを行いましたが、どういう事を考えておこないましたか?

山田「伝えられた設定が結構簡易的なものだったから、その限られた中で、近づけるようにはかなり苦労した。小説のおおまかな流れと設定と世界観は口上で伝えられていたので、そこからいかに原作者のイメージに摺合せれるかを考えていた。
今回の場合は「友人」だったからよかったと思う。なぜかというと、星影の趣味嗜好というのをある程度理解していたので。
私と彼女の嗜好というのは真反対なので、デザインの際には、とにかく情報量が少なかったので、「星影が作りそうなキャラクター」をイメージした。
例えば絵柄とか、雰囲気とか。星影の嗜好に近づくことで、「夏夢」との距離を近づけようとした。
いやあ大変だった」


……次回へ続きます。
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